五里霧中 -hikariba-

情報モラル/ネット依存/ネット人権問題の予防対策、悩める方へ一筋の光を

スマホ離婚の原因 [番外編]

大人向けのネタを目にしたので紹介します。

子供を指導する立場の親や教員がスマホでトラブル引き起こしている実態、笑うに笑えません。

スマホ離婚」の原因になる8項目。どれかが原因で文句を言われたり、口論になったことがある人は要注意とのことです。既婚者対象ですが、恋人がいる人も将来の危険の芽は早めに摘んでおきましょう。

スマホ離婚を引き起こしかねない8つの行動

  1. 家族での食事中や移動中にスマホを見ることがある
  2. トイレに入る時もスマホを持ち込んでしまう
  3. スマホを忘れて外出したら1日落ち着かない
  4. 電波が届かない場所には行きたくない
  5. 課金ゲームに1カ月で1万円以上費やすことがある
  6. SNSのコメントやLINEなどはすぐに返信しなければと感じる
  7. 妻にスマホの中身を見られては困る
  8. 就寝前は枕元に置いて、通知が来ると見てしまう

(出典:あなたは大丈夫? スマホ離婚を引き起こしかねない8つの行動とは? |IT小ネタ帳

 

 

いじめられている君へ (劇作家/鴻上尚史氏) [新聞記事]

「死なないで、逃げて逃げて」

朝日新聞2006年11月17日掲載の劇作家 鴻上尚史さんの記事のタイトルです。

子供たちには「逃げてよい」「死なないで」ということをもっと意識的に伝えることが大切なことだと感じています。

鴻上さんも書いていますが、大人だって逃げています。私も逃げることはあります。

逃げることは悪いことでも、責められることでもありません。

そして何があっても「死なないで」ということを伝え続けること、大人が子供に真摯に向き合うことがいじめを受けている子供を救うために必要なことです。

いじめを受けている子供にとっては、この世の終わりのように感じることも、孤独で苦しいこともあるかもしれませんが、自ら命を絶つことだけはしないでもらいたいと伝えると同時に、安全な場を確保し、子供の気持ちをすべて受け止められるようにしておくことは、子供の自殺を減らすために必要なことです。

www.asahi.com

 

ルールはなぜ必要か? [0008]

携帯・スマートフォン等を子供に持たせる際のルールは何のために作るのでしょうか?

誤った使い方をしないためです。則ち、誤った使い方で子供達が危険なことに巻き込まれたり、問題を引き起こさないため(子供の安全を守りながら使えるようにするため)の判断基準となるものがルールです。

この前提を理解した上でルール作りを考えると、保護者は何をするべきかということは見えてくるものです。そして「自治体や学校で定める統一ルールの限界」についても理解することができるようになります。

講演会や勉強会の企画段階で主催者から話を伺うと「ルール作りが難しい」、「何をルールとして決めれば良いかわからない」という疑問の声が多く出てきますが、ルールがなぜ必要なのか?という前提を理解することで疑問が解消するのではないでしょうか。

言われれば「そうか!」と誰もが当たり前のことなのですが、「よくわからないスマホ、IT技術」というものに惑わされ、本質を見失ってしまっている木を見て森を見ずという状況に陥っているように感じます。

ルールは各家庭毎、子供毎に個別に必要なものです。従って、各家庭、子供の数だけルールができることになります。よくわからないことであると自治体や学校に依存したく気持ちはわかりますが、統一ルールは大きな枠組みの中での指針にはなりますが、我が子の安全を守るという目的のためには十分ではありません。

家庭には教育方針があり、子供の性格や生活スタイルは千差万別です。全く同じ教育方針で全く同じ性格で生活スタイルであるということはあり得ないことです。

また、事件や事故、自治体や学校の統一ルール作成による家庭でのルールづくり推奨などの流れから「家庭のルールを決めなければいけない」という脅迫観念を持つ状況に陥ってしまい、「ルールをつくることが目的化」してしまっていると、我が子に必要なルールは何かという観点から考えることができずに、何を決めれば良いのだろうかという方向に向かってしまいます。

ルールづくりで大切なポイントは3つです。

  1. 何の目的で未成年の子供に持たせるのか
    →持たせる必要性のある生活環境か、教育方針としてどうか
  2. 子供が何をやる可能性があるのか
    →性格、交友関係、興味関心を持っていることは何か
  3. 前2項を踏まえルール項目/条件を子供と一緒に考え決める
    →一方的に決めて押し付けるものではない

運用時のポイントも3つです。

  1. 決めたルールを子供の友達同士、家庭間(保護者同士)で共有する
    →ルールを知っていることで防げるトラブルもある
  2. 実際にどのように使っているのかを確認する
    →どのように使っているか、使い方に合ったルールになっているか
  3. ルールは定期的に見直す、必要に応じて適宜見直しを行う
    →最低でも半年から1年に1回、生活環境の変化や使い方の変化に応じて見直す

子供が誤った使い方をして危険な目に遭ったり、他人に迷惑を掛けてしまったり、人の命を奪ってしまうようなことがないようにしながら、コミュニケーション&情報収集のための道具を賢く使えるようになるために、子供の成長やリテラシーに応じたルール作りをするということを押さえておけば、難しく悩むような話ではなくなるものです。

ルールづくりの勉強会(研修)を企画する際は短くても120分、できれば180分程度の時間設定が適切です。現状理解とルールづくりのポイントを知ると同時に、勉強会に参加できなかった人のためにどのように伝えて広めていくかということを考える時間を設けると有意義な時間になるかと思います。

気がつけば加害者・被害者に [0007]

 小中学生向けのセーフティ教室や自治体のネット人権研修(いじめ予防研修)で下記の映像を使わせていただくことがあります。(ひかりばでは同映像は、鳥取県人権・同和対策課への使用許諾を得て使用しています)

鳥取県 YouTube映像「携帯・インターネットによるいじめの防止」

「携帯・インターネットによるいじめの防止」 - YouTube

30秒という短い映像ですが、以下の2点が伝わるように構成されています。

  1. 全く見ず知らずの人の間でも起こりうる
  2. いじめる側にも、いじめられる側にも容易になりうる

昨今の面白さや話題性だけがメインで何が言いたいのかよくわからないCMと異なり、本来の主旨や目的をしっかりと押さえているCMとして秀逸な作品です。

残念ながらYouTubeの閲覧数は伸びていませんが、子供たちの記憶にも残りやすいインパクトのある映像でもあるので、情報モラル教育においてぜひ教育機関において有効活用していただきたいと思います。

セーフティ教室では、この映像を見てもらった後に「どのような問題があるか?」ということで考える時間を設けています。前述の2点をベースに以下の3点の問題点を伝えています。

  1. ネットへの投稿は消せない
    →「投稿」の基礎、消えない前提で投稿可否を考える
  2. ネット上の投稿は誰が見ているかわからない
    →「閲覧者」の原則、この前提で投稿可否を考える
  3. 知らないうちに自分がいじめている側にいるかもしれない
    →「無意識」の行為によるリスクを考える

小学生には「ちょっとまて!」とネットへの投稿やメッセージを送る前に「送って良い内容なのかどうか」を一度考えることを意識するメッセージを伝えています。

なお、大人も投稿・メッセージ問題が多く、保護者向けの講演でも使えるテーマです。スマホ利用の情報リテラシー向上は子供だけの問題ではありません。その点を理解できると、セーフティ教室を一生懸命やるだけでは問題発生の予防や問題解消に繋がらないことは理解できると思うのですが・・・。

当たり障りない綺麗な内容では子供の心には届きません。ドロドロした現実を見せながら、問題の本質は「自分自身の意識と行動である」という点を家庭教育でも繰り返し伝えていくことが大切なことであると感じています。

[資料]セーフティ教室用資料 (高学年向け)

小学校 高学年向けのセーフティ教室用資料の抜粋版(一般公開用)スライドシェアで公開しました。

授業の際には映像や画像を紹介したり、一部ワークも取り入れるなど要望に応じてカスタム対応しています。

小学校の高学年向けの資料ですが、実は保護者向けにも使えるという現実・・・それが何を意味するのか・・・。

スマートフォンの利用と情報リテラシー向上は、日本社会においての解決すべき課題のでもあります。

他にPTA主催向けの資料(抜粋版)もひかりばwebサイト上で公開していますので、興味のある方はご覧ください。

教育目的での利活用は自由にしていますので、勉強会などでご利用ください。

www.slideshare.net

いじめの本質 [0006]

いじめの本質として「異質な人を排除しよう」とする意識が人にあることを忘れないようにすることが重要です。

いじめが起こる背景には、3つの要素があります。

  1. 道徳心(知識)不足
  2. コミュニケーション能力不足
  3. 理性の欠如などがあります。

「1,2」子供の成長過程で家庭教育や学校教育を通じて身につけていくことです。現状はその機会を逸しているケースが増えているようです。

「3」は環境に左右されることが多く、以下のような理性を失う要素が挙げられます。

  • 心理的ストレスの発散(捌け口)
    ※娯楽として位置付けているケースもある
  • 支援者や指導者不在
  • グループ内での同調圧力
  • 自身のリスク回避意識
    ※自分が次にいじめられるかもしれない不安
  • 妬みや嫉妬など

いじめと言われている行為の中には「犯罪行為」として立件できるものも多くあります。犯罪行為であれば、犯罪として毅然とした対応をすることが求められます。

同時に、被害者の安全で安心できる場の確保と心のケア、そして加害者の加害行為の背景を把握し、その原因究明と共に加害者の心のケアをすることも重要なことです。

問題行為に対する責任を明確にすることは言うまでもありませんが、未成年の場合、これを避ける傾向は強いです。

「いじめ」というオブラートな言葉に包むことで、悪ふざけの延長に考え、犯罪行為に対する対策になっていないケースがあります。

学校や教育委員会では、形式的な調査だけ行い、結果的に事実を歪曲して隠蔽することになったり(意図的ではないケースも多いが対応として誤り)、加害者が被害者に謝ることで形式的に問題を収束させてしまうような対応になることもあるようですが、腫れ物に触るような対応をすることで、加害者は「これくらいなら許されるのか」ということで問題行動が解消しなかったり、増長するケースもあります。これは加害者にとっても未来に大きな問題を残すことでもあり、決してやってはいけない対応の一つです。

このような過度に加害者のことや学校としての体裁だけ考え、被害者保護の原則、問題解決の原則を見失っている対応なども散見されます。横浜市立小学校での原発被害避難者へ対応の問題など記憶に新しいところでしょう。

加害者の保護者が有力者であったりすると学校や教育委員会として問題をもみ消そうとする動きが見られることもありますが、本人の行為に焦点を当てて毅然とした対応しなければ、問題解決から遠のいてしまいますし、再発防止の観点からも遠のいてしまいます。加害者の保護者が誰であろうと毅然とした対応をすることが問題解決の原則です。犯罪行為であれば、隠蔽すること自体が犯罪となり、共犯になります。

 

下記の記事は、いじめと戦争は同じ、いじめの本質をついた話です。

「イジメと戦争」はこの世から絶対に消えない
(西野 亮廣/2016年11月3日 東洋経済ONLINE)  

ここに書かれている通り「正論」自体は間違いではありませんし必要なことですが、そこにとらわれていると問題解決において足枷となることもあります。

目的が「いじめをなくす」ことであるならば、正論だけではなく、いじめの本質が何であるのか、縦横斜め様々な角度、様々な立場から考え、解消のためにできることを一つ一つ実行することが必要なのだと感じています。一気にゼロなどあり得ないのは誰もがわかっていることでありながら一気にゼロを目指すことしかやらなければ叶わぬ呪文を唱え続けるようなものです。

いじめの心理の一つとして、いじめはいじめる側にとっては娯楽のひとつであるそうです。その感覚を受け止め、行為の多くは犯罪であるということを理解の上で向き合っていくと、これまでのような通り一辺倒の誰もが呪文のように唱える「いじめ撲滅」のための啓発活動、「そうだよね。でもそれだけでは無くならないよね。」という誰もが薄々感じているジレンマから抜け出せる気がします。

スマホ依存のリスクと対策 [0005]

スマートフォンの急激な普及に伴い、「誤った使い方を知らずに」利用し続けた結果、スマートフォン依存症(以下「スマホ依存」)になるケースがあります。

スマホ依存による影響は、以下のようなものがあります。

  • 視力低下やスマホ老眼等の視覚に関する代表的な症状
  • ストレートネックによる慢性的な肩こり、首の痛み、頭痛
    ※症状が酷くなると自律神経失調症不眠症にもつながる
  • 長時間利用で小指が変形するテキストサム損傷
    ※長時間同じ持ち方をすることで変形する症状
  • 夜間の長時間利用による睡眠障害
  • スマホたるみやスマホ腱鞘炎等、長時間利用に伴う症状など
  • 睡眠障害に伴う不登校や心疾患の発症
  • ブルーライトに長時間触れていることによる目へのダメージ

スマホの不適切利用による健康被害は多岐に渡り、問題視されていますが、有効な対策がとられていないのが現実です。

スマホ依存の予防対策として一番有効なのは「セルフコントロール」です。自分でスマホ利用をコントロールできる自制心を持つことです。

そのためには、不適切利用による様々な問題について知ることも大切です。問題を知ることで、自制するきっかけにもなります。

欲求を自制できない場合はルールを設け、半強制的に使い方をコントロールすることも予防には必要です。特に若年者や使い始めの時期には重要です。

問題を知らずに使い続けてしまうことで依存症になることも多く、不適切利用に関する教育も喫緊の課題と言えます。

子供に持たせる場合、親がどこまで問題を理解しているかが鍵を握ります。問題の理解なしに子供への教育や指導は実現しません。

子供を依存症にしないためには、まずは親が誤った使い方をしないことも大切でしょう。子は親の背中を見て育つということを覚えておくことも大切なことです。

(c) hikariba